再び世界が動き始めた次の日、陛下は何も言わずに出て行かれた。私には、深い御心を計り知ることなど出来ない。我等は、ただ陛下の御帰還を待つのみ。
私は、クロウラーグラブズと海へ出かけた。全ての生命の源、母なる海。初めてこの星に降り立ったときと変わらずに、波は打ち寄せてくる。
だが、この星は、すっかり変わってしまった。人類という寄生虫が、海を、山を、空を、大地を汚し続けた。
星の意志は、我々を必要としている。今こそ皇帝陛下による統治が必要なのだ。
「クロウラーグラブズ、ごらん、この海を。
お前は、この星の海は好きかい?」
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