後に「皇帝争乱」と呼ばれる忌まわしい一連の事件が終わった。
人類は新たな隣人を迎え、戸惑いと不安を抱きながらも新たな秩序の構築を目指してミクロ生命体と共に歩き出した。
しかし、暗躍する古代アクロイヤーや新たなる脅威サイコアクロイヤーの出現を始めとして、その前途には問題が山積していた。
また、それぞれの心の中にも障害はあった。
変革を受け入れる心と反発する心。
相反する心の中で揺れ動く二つの種族。
この世界は、新たな時代へパラダイムシフトを遂げようと藻掻き苦しんでいるようだ。
そんな世界の動きを追い続ける一人の男がいた。
アクロイズムの提唱者、アクロイヤーアスラ。
「皇帝争乱」後、人知れず大空へ飛び立った彼は、各地を転々としながら考え続けた。
あの戦いは何だったのか?
アクロイズムは理想郷への道標とは成り得ないのか?
人間とミクロ生命体の未来は...
アスラは、街の煌めきを見つめながら呟いた。
「今はただ、この世界の行く末を天空の彼方より見守るのみ。
だが、もし世界が再び誤った方向へ進もうとするならば、私は雷と共に大地へ舞い降り、全てを打ち砕く剣とならん...。」
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