赤々と燃え上がる炎。 
      追いつめられた古代アクロイヤーの一人が、隠れ家の小屋に火を付けたのだ。 
       
      「ミクロ救助活動機構の俺様を前に、火付けするたぁエェ度胸してるやないか!」 
      そう叫びながら、キョウシロウはウインチを手に取った。 
       
      お互いの間合いを確かめるようにして、にらみ合う二人。 
      木が燃えるパチパチという音と、時折、小屋の柱が崩れる音だけが、暗闇の静寂の中にこだましている。 
       
      永遠のように思われた一瞬も、遠くから聞こえてきた笛の音に打ち消された。
  
      「ちっ、もうすぐ町火消しがやって来るか。 
       ここいらで決めるで。 
       三途の川への片道切符や。受け取りや。」 
       
      必殺のウインチワイヤーが、炎の海を切り裂くようにアクロイヤーに向かって放たれた。 
      轟音と共に崩落する小屋と、糸が切れた人形のように倒れ込む影が一つ。 
       
      アサシンフォースの戦いは続く...。 
       
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